導水路が完成し、寺に戻って来た祁炎と黎萌萌。寺では厨房（ちゅうぼう）から出火し大騒ぎになっていた。祁炎を心配する皇太后が、周りの制止を振り切り部屋に入ろうとしたところ、間一髪で間に合った祁炎がうまくごまかす。祁炎は黎萌萌らの労をねぎらおうと、ささやかな酒席を設け、黎萌萌は元の世界で習った有名な詩を披露する。祁（き）国を去ることにした黎萌萌は、お世話になった人々に贈り物を渡すが、自分だけ何ももらえなかった祁炎はふてくされ…。

受験に失敗し、悶々とする毎日を過ごす浪人中の黎萌萌（リー･モンモン）。ある夜、母親と喧嘩（けんか）をして家を飛び出し亡き父が設計した橋の上にやって来た彼女は、水たまりから見知らぬ古代の世界へタイムスリップしてしまう。若きイケメン皇帝・祁炎（きえん）のいる宮廷に迷い込んでしまい刺客と間違われた黎萌萌は、とっさに神の使いである“神使”を名乗りその場を切り抜けるも、元の世界に戻る方法が分からず宮廷でサバイバルを強いられる羽目に。それでも現代人の知識で祁炎を助けるうちに彼のお気に入りの内官となっていくが…。

大学受験に失敗し、勉強漬けの毎日を過ごす黎萌萌（リー・モンモン）。なかなか勉強に身が入らず、親友と遊んで帰りが遅くなり、母親と口論になってしまう。今は亡き父親が恋しくなった黎萌萌は、文化財修復士だった父親が生前に修復した橋を見に行く。すると突然、どこからか太鼓の音が聞こえてくる。ふと足元を見ると水たまりには異世界の景色が広がっていた。自分に価値がないならいっそのこと消えてしまおうと、黎萌萌が勢いに任せて水たまりへ飛び込むと…。

黎萌萌は内官として監欄（かんらん）院に入り、大勢の宦官（かんがん）たちと寝食を共にすることに。その夜、大きなクモに驚いて外に飛び出した黎萌萌は、事情通の宮女・周泉（しゅうせん）と出会う。周泉は皇帝・祁炎（きえん）の性格や、皇帝より人気のある和（か）親王・祁粛（きしゅく）について話すと、監欄院は恐ろしいところだから気を付けるようにと言って立ち去る。すると、翌日から黎萌萌に対する内官たちの嫌がらせが始まる。皆が寝静まった深夜、黎萌萌が父親からもらった人形を手に涙を流していると…。

辺境防衛に当たっていた祁粛が都に凱旋する。かつての恋人、崔婉児（さいえんじ）が入内（じゅだい）したとの知らせを受け、祁炎と白黒付けるために戻って来たのだ。崔（さい）宰相は、祁炎と娘が床入りしないことに業を煮やしていた。祁炎は街でやけ食いし酔いつぶれた崔婉児を自分の寝室へ運ばせ、床入りしたふりをする。皇太后から崔婉児の床入りを知らされた祁粛は、崔婉児を訪ねるが別れを告げられる。その頃、祁炎は干ばつ解消のため、水路建設を密（ひそ）かに進めていた。

水路建設の資金を工面するため、祁炎は大臣を集めて花見の宴（うたげ）を開くことにするが、祁粛の宴の日取りと重なってしまう。大臣らは兵権を握る祁粛の顔を立てるため、祁炎には贈り物だけを渡して姿を見せない。話を盗み聞きしていた黎萌萌から大臣らの居場所を聞いた祁炎は、祁粛の屋敷へ乗り込む。一方、その夜が祁炎の誕辰（たんしん）であることを知った黎萌萌は、誕辰を祝うのが嫌いな祁炎のために、特製のケーキを用意して祝おうと考える。

祁炎は黎萌萌が描いた導水路の工程図を見て有用だと確信し、黎萌萌を呼び出して地下の秘密基地に連れて行く。そこは先帝が切り開いた運河を開通させるため、祁炎が密かに作った研究室だった。かつて重臣らに「運河の開削が大干ばつを招いた」と批判されたことで、工事が中断していたのだ。祁炎は半月で開通にこぎつけるべく、黎萌萌を内研（ないけん）閣の一員として迎え入れる。共に研究を続けるうち、祁炎は今までになかった高揚感を覚えるのだった。

黎萌萌は祁炎にインスタント麺を振る舞う。だが、麺には落花生が含まれており、口にした祁炎はアレルギー反応を起こし倒れてしまう。皇帝暗殺を疑われた黎萌萌は、持ち物を調べられる。その中に、祁粛そっくりのアイドル・白連（バイ･リエン）のブロマイドと、崔婉児から預かった媚薬（びやく）があった。うっかり媚薬を吸い込んだ黎萌萌は祁炎に迫り、女であることを気付かれてしまう。さらに、内官審査で新たに身体検査が加わり、黎萌萌の正体が暴かれようとしたその時…。

祁炎を殺そうとした罪に問われ、天牢（てんろう）で崔宰相から拷問を受ける黎萌萌だったが、間一髪のところで祁炎に救出される。祁炎は黎萌萌を自分の部屋に連れて帰り太医（たいい）に診せるが、そこへ皇太后が訪ねて来る。祁炎はとっさに黎萌萌を布団の中に隠すが、皇太后は突然布団の中から出て来た黎萌萌に驚き、意識を失ってしまう。崔宰相は黎萌萌が皇太后を治療できれば神の使いとして認めるが、治療できない時は死罪に処すべきだと祁炎に進言する。

遂に治療法を思い付いた黎萌萌。皇太后に施術する前に魯（ろ）総管を実験台にしようとするが拒否される。見かねた祁炎が代わりに施術を受けるが、背中に赤く大きな痕が残ったため、黎萌萌を捕らえるよう魯総管に命じる。慌てて逃げた黎萌萌だったが、過労から気を失って倒れてしまう。祁炎の寝台で目を覚ました黎萌萌に、施術の効果を認めた祁炎は皇太后の治療を任せる。黎萌萌は崔婉児の力を借りて皇太后に吸い玉の治療を施すが…。

皇太后の提案で、祁粛の妃（きさき）選びが行われることになった。黎萌萌は妃選びを台なしにするよう崔婉児に頼まれる。とっさの機転で本命の娘に化けた黎萌萌は、奇妙なダンスでひんしゅくを買う。一方、盧（ろ）県での水路掘削に問題が起きたため、祁炎は現地視察を希望する。黎萌萌は、寺に籠もり祈禱を行う名目で現地に行くことを思い付く。しかし、皇太后の提案により皆で寺に行くことになってしまい、その道中、崔婉児の従妹・崔清洛（さいせいらく）が祁粛に接近する。

黎萌萌たちが月を見ながら食事をしていると、祁粛のために刺繍を施した手巾を持った崔清洛が現れる。崔婉児は祁粛との思い出の品である紅珊瑚の腕輪を、祁粛と崔清洛の婚姻祝いに渡すと約束して去ってしまう。祁粛から突然届いた文（ふみ）で婚姻を諦め、貴妃（きひ）となった話を崔婉児から聞いた黎萌萌。祁粛の部屋で崔婉児の肖像画を見たことを思い出し、誤解があるのではと崔婉児に伝える。その夜、崔清洛が崔婉児の部屋を訪れ、二人は散歩に出かけるのだが…。

黎明（れいめい）のために薬草を摘んでいた黎萌萌は足をくじいてしまう。祁炎は彼女を背負い、山を下りる。祁炎の背中でドキドキが止まらない黎萌萌。一方、祁炎を狙う者たちがいると知った祁粛は、盧県へ向かう。水路完成を目前に、黒衣の集団が祁炎たちに襲いかかる。間一髪、現れた祁粛が窮地を救うが、自らも負傷してしまう。病床を見舞った祁炎は、黎萌萌に告白するよう祁粛から助言を受ける。しかし、黎明の家族に会った黎萌萌は故郷への思いを強くする。

導水路が完成し、寺に戻って来た祁炎と黎萌萌。寺では厨房（ちゅうぼう）から出火し大騒ぎになっていた。祁炎を心配する皇太后が、周りの制止を振り切り部屋に入ろうとしたところ、間一髪で間に合った祁炎がうまくごまかす。祁炎は黎萌萌らの労をねぎらおうと、ささやかな酒席を設け、黎萌萌は元の世界で習った有名な詩を披露する。祁（き）国を去ることにした黎萌萌は、お世話になった人々に贈り物を渡すが、自分だけ何ももらえなかった祁炎はふてくされ…。